◎介護施設での看護師の仕事内容

介護施設で勤務する看護師の仕事は、施設を利用している方が日常生活を送る中での健康管理や薬の管理が主な仕事です。主治医と連携して必要な看護業務や、利用者さんの通院時の付き添いも行います。介護士に緊急時の指導をすることもあります。 施設で何か起こった時に医師がいなければ一番に判断しなければなりません。人によっては責任感と不安で負担が大きいと思う方もいます。ですが、治療が目的ではなく、利用者さんが生活をする場所ですので、看護師として支えていくことが目的です。病院の様な緊張感はなく、ゆっくりと過ごすことで利用者さんが望んだ暮らしをサポートすることが大きな違いになります。

◎看護師が介護施設で働くメリット・デメリット

介護施設で勤務することで病院勤務とは違うメリット、デメリットを紹介します。
・メリット
病院勤務と比べて決まった仕事内容のことが多く、残業が少ない
ワークライフバランスが保ちやすい
医療処置を行う場合でも比較的簡単なものがほとんどなので、復職先として活躍しやすい
基本的に介護に関する業務は介護士が担当するため体力面で負担が少ない
医療だけでなく、生活面から健康管理に関われる
今後、需要が高まってくる介護の仕事なので、引っ越しすることがあっても就職先に困らない
・デメリット
利用者さんの健康管理や生活をサポートすることが主な仕事となるため、医療に関するスキルアップが難しい
病院勤務に戻りたくなった場合、就職先の病院によっては難しいこともある
医療関係のスタッフが少なかったり、シフトによっては1人での判断を求められ精神的な負担がある
多くの介護士と働くために場合によっては看護以外の仕事もあり、線引きすることが難しい
高齢者や他業種の方が多く、コミュニケーション能力が必要
病院勤務のような負担はありませんが、看護師としてのキャリアアップにはあまり向いていない職場もあります。ですが、介護施設での勤務に興味があり、自分にとって働きやすい働き方を考えた時に何を優先させるか考えて選びましょう。

◎介護施設に自分は向いている？

介護施設での看護は病院勤務とは違い、他業種の介護士との関わりが重要となってきます。 医療ではなく、介護がメインの施設で勤務するのに向いている人の特徴をまとめてみたので、自分と比べてみましょう。
・高齢者と接するのが好きな方
・固定観念にとらわれず、施設のやり方を尊重できる方
・同じ作業を淡々とこなすことができる方
・利用者さんや介護士などの他業種の方とコミュニケーションをとることができる方
・看護だけでなく、介護の仕事も抵抗を感じずにできる方
・万が一の場合など、多くの可能性を考えられる方

高齢者を相手にすることで、予測されない事態が起こることもありますが、視野を広げていくことができます。今までの仕事の経験を踏まえて、介護としても興味を持って取り組むことができる方は、介護施設への転職を考えてもいいかもしれません。

◎まとめ

スキルアップをしたい人には介護施設での勤務はもどかしく感じるかもしれません。ですが、出産や家族の介護など家庭との両立を考えた時に選択肢の1つとして介護施設での勤務も視野に働き方を考えてみましょう。特に看護だけでなく、介護にも興味がある方や高齢者看護、認知症看護、ターミナルケアなど、今後ニーズが高まる分野での看護を目指す方にもおすすめです。